職業訓練の受講指示で給付制限を解除!手続きの流れを詳しく解説
雇用保険では、受給者の退職理由が「自己都合」の場合、3ヶ月間の「給付制限」という期間が設けられています。
この「給付制限」の期間中は、まだ基本手当(失業給付)は発生しません。
しかし、ハローワークから「受講指示」を受けて職業訓練を受講すると、この「給付制限」を解除することができます。
今回はこの「受講指示による給付制限の解除」について詳しく解説したいと思います。
職業訓練の受講指示で給付制限を解除する手順は、次のようになります。
↓
②退職の1~2ヶ月前に、ハローワークで職業訓練の受講を申し込む
↓
③職業訓練の入所選考を受ける
↓
④入所選考の合格通知を受け取る
↓
⑤退職する
↓
⑥ハローワークで雇用保険の受給手続きを行う
↓
⑦雇用保険説明会に出席する
↓
⑧職業訓練校の入校式に出席する
↓
⑨ハローワークで受講指示の手続きを行う
↓
⑩授業開始!
それでは一つずつ詳しく見ていきましょう。
退職前に職場に離職票を申請しておく
退職することを決めたら、まずは職場に「離職票」という書類の発行を申請しておきましょう。
この「離職票」は、⑥の「雇用保険の受給手続き」の際に必要になる書類です。
職場が発行する書類なので、こちらで何かを記入したるすることはありません。
あらかじめ在職中に申請しておくことで、退職後すぐに受け取ることができ、その後の作業をスムーズに行うことができます。
ハローワークで職業訓練の受講申し込み
職業訓練の募集は、訓練開始の約2ヶ月前から募集を開始し、訓練開始の1ヶ月前には締め切られてしまいます。
退職後すぐに職業訓練に通いたい場合は、退職の2ヶ月前には受講するコース(授業)を決めておきましょう。
職業訓練の受講申し込みは、あなたの住所がある地域のハローワークで行います。
職業訓練の入所選考を受ける
職業訓練の各コースには定員が決められていて、希望者全員が受講できるわけではありません。
訓練を受講するには、「入所選考」に合格する必要があります。
職業訓練の入所選考は、募集締め切りの約1週間後に行われ、内容は筆記試験(国語と数学の2科目)と面接になります。
退職後すぐに通いたい場合は、在職中に入所選考を受けることになるので、しっかりスケジュールを空けておきましょう。
入所選考の合格通知を受け取る
入所選考の2~3週間後に、合否の通知が郵送で届きます。
合格した場合、合格通知と一緒に入校確認書類が入っているので、必要事項を記入して提出します。
受講するコースによって、証明写真や他の書類が必要になることもあるので、説明をよく読んで提出しましょう。
退職する
退職の際は、申請しておいた「離職票」が発行されているはずなので、忘れずに受け取りましょう。
職場によっては、郵送になることもあります。
(私の場合は、上司から手渡しで受け取りました。)
ハローワークで雇用保険の受給手続きを行う
退職後は速やかにハローワークへ行き、雇用保険の受給手続きを行いましょう。
雇用保険の受給手続きについては、↓こちらの記事で詳しく解説しています。
雇用保険の受給手続きが終わると、「雇用保険説明会」の案内を受けるので、日時や場所をしっかり聞いておきましょう。
雇用保険説明会に出席する
次は、受給手続きの際に案内があった「雇用保険説明会」に出席します。
この説明会に出席すると、「雇用保険受給資格者証」と「失業認定申告書」という2つの書類が渡されます。
これらの書類は、「受講指示の手続き」の際に必要になるので、忘れずに出席しましょう。
職業訓練校の入校式に出席する
次は、職業訓練校の入校式に出席しましょう。
ちなみにこの日は、午前中が「入校式」、午後はハローワークで「受講指示の手続き」、という流れになります。
入校式の内容
・各コースごとのガイダンス
・テキスト教材の購入
・受講届の配布
入校式に出席すると、受講者ごとに「受講届」という書類が渡されます。
この「受講届」は、次の「受講指示の手続き」で必要になります。
ハローワークで受講指示の手続きを行う
入校式が終わったら、午後はハローワークで「受講指示」の手続きを行います。
「受講指示」の手続きで必要になる物は次の4つ。
・失業認定申告書
・受講届
・印鑑
もし、訓練校に通うための交通費をもらいたい場合は、この受講指示の手続きに加えて「通所手当」の手続きも行います。
これで全ての手続きは完了です!
授業開始!
受講指示による給付制限の解除は、職業訓練の開講日(授業初日)から適用されます。
つまり、給付制限中であっても、授業初日から基本手当が発生する、というわけです。
おわりに
というわけで今回は、職業訓練の受講指示による給付制限の解除について解説させていただきました。
今回解説した手順は、私が知っているパターンの一例です。
手続きを行うハローワークや、受講するコースによって、これらの手順は前後することがあるので注意して下さい。
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