クマバチのオスとメスの見分け方 針で刺すの?毒はあるの?

昆虫, 自然

花にたかるクマバチの画像

前回「クマバチ」について調べてみたところ、意外に多くの方が怖い思いをされているようですね。
私も毎日農作業をしている畑にクマバチが出て、非常に怖い思いをしたので、気持ちはよくわかります。

そこで今回は、クマバチについてより詳しく解説したいと思います。

「クマバチは刺すの?」「毒はあるの?」「ホバリングの意味は?」「オスとメスの見分け方は?」などなど、私自身も疑問に思って調べたことをまとめてみました。
クマバチで困っている方、怖い思いをされている方は、参考にしてみて下さい。

クマバチは針で刺すの?

クマバチ

皆さんが一番気になるのは、クマバチは刺してくるのかどうかですよね。

まず知っておいてもらいたいのが、クマバチで針を持っているのは「メス」だけ、ということです。

実は「オス」のクマバチは、針を持っていません。
このためオスに刺される心配はありません。

そしてメスのクマバチも、掴んだり巣を攻撃したりしない限り、刺してくることはありません。
というのも、クマバチはとても穏やかな性格をしているからです。

クマバチの性格は温厚

クマバチ

実は、クマバチには攻撃性は無く、非常に温厚な性格をしています。
しかし、体の大きさや「ブーン」という大きな羽音が恐怖心をあおるため、獰猛そうなイメージが定着してしまっているのです。

見た目で損をするタイプってやつですね(笑)
よく見てみると、そんなに怖い外見はしていないんですよ。

彼らの食料は花の蜜や花粉なので、基本的に人間に興味はありません。
なのでこちらから攻撃したりしない限り、刺される心配はありません。

クマバチに毒はあるの?

万が一クマバチに刺された場合、針が太いため強い痛みを感じます。
しかし、クマバチの毒性は低いため、炎症が酷くなったり重症化することは少ないようです。

また、アナフィラキシーショックを起こす可能性も、極めて低いといわれています。
とはいえ、過去にハチに刺された経験のある人は、注意するに越したことはないでしょう。

クマバチのホバリングの意味は?

クマバチのホバリング

クマバチはよく、地上2mくらいの高さで「ホバリング」していることがあります。
ホバリングというのは、空中で停止飛行することですね。

クマバチのホバリングは、交尾のためにナワバリに近づくメスを待つための行動です。
そしてナワバリに近づいてくるものがあれば、追跡してメスかどうか確認する習性があります。

この「メスかどうかの確認」は、特に「動くもの」「飛行するもの」に対して行われます。

クマバチがナワバリに入ってきた他の虫を追跡して、追い払っているようなシーンを見たことありませんか?
あれは、動くもの・飛行するものを追跡して、メスかどうか確認していたわけですね。

一見すると、ナワバリに入ってきたものに対する「威嚇」のように見えてしまいますが、実は威嚇などの敵対的行動ではありません。

また、ホバリングしているクマバチが人間にも近寄ってくることがありますが、これもメスかどうかを確認するための行動です。

クマバチのオスとメスの見分け方は?

クマバチ

さて、クマバチのメスは針を持っていますが、オスは針を持っていないことがわかりました。
ということは、クマバチのオスとメスを見分けて、オスであることが確認できればかなり安心できますよね。

そこでここからは、クマバチのオスとメスの見分け方をご紹介したいと思います。

クマバチのオスとメスの違い

クマバチの中で最も一般的な「キムネクマバチ」のオスとメスには、次のような外見の違いがあります。

【オスの外見的特長】

・複眼(目)が丸く大きい
・顔の真ん中に黄色い(もしくは白い)三角形のマークがある
・頭がメスより小さい

【メスの外見的特長】

・複眼が(目)やや鋭く切れ長な形
・顔は全体的に黒く、黄色い部分はない
・頭がオスより大きい

一番の違いは、オスの顔の真ん中にある黄色い三角形のマークでしょう。

オスのクマバチの画像

これが確認できれば、その固体は針を持っていないオスなので、刺される心配はありません。
顔が全体的に黒く、黄色い部分が見当たらない場合、その固体は針を持つメスの可能性が高いので、速やかにその場を離れましょう。

しかし、飛び回っているクマバチの顔を、こんな小さなマークで見分けるというのは至難の業です。
よほど動体視力が良い人でないと、見分けるのは難しいでしょう。

そこで、もっと簡単な見分け方があります。

ホバリングで見分ける!

クマバチのホバリングの画像

前述の通り「ホバリング」はオスがメスを待つための行動です。
つまり、ホバリングしている時点で、その固体はオスであるとわかります。

オスとわかれば、かなり安心できますね。
針を持っていないので、刺される心配はありません。

ちなみにオスのクマバチは、人間に捕まったりすると、お尻から「針のようなもの」を出して刺すフリをしてくることがあります。
しかしこれは「交尾器」で、実際に刺す能力はないので安心してください。

というわけで今回は、「クマバチ」について詳しく解説させて頂きました。
クマバチに困っている方、怖い思いをされている方は、参考にしてみて下さい。

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Posted by なおじ