春一番の条件はいつ 北海道 東北 長野 山梨 沖縄は吹かないの?
今回は春の訪れを告げる風、「春一番」について解説したいと思います。
春一番とは
「春一番」とは、立春から春分の間に吹くその年最初の強い南風のことです。
春一番が吹いた日は気温が上がり、暖かく過ごしやすい陽気なります。
風は気圧の高い所から気圧の低い所へ向かって吹きます。
低気圧が日本海側を移動する際、この低気圧に向かって南からの風が発生します。
これが春一番になります。
ただし、低気圧が日本海を通過してしまうと、今度は西高東低の冬型の気圧配置となってしまいます。
このため春一番の翌日は、一転して冬の寒さがぶり返してきます。
これがいわゆる「寒の戻り」というやつですね。
春一番の語源
安政6年(1859年)3月17日、長崎県壱岐郡郷ノ浦町(現・壱岐市)で、漁師が乗る船が強風によって転覆し、53人の死者を出す大きな事故がありました。
これ以降、漁師らがこの強い南風を「春一」または「春一番」と呼ぶようになり、それが広まったとされています。
春一番の条件
春一番の観測には次のような条件があります。
・日本海を通過する低気圧があり、その低気圧に向かって南風が吹くこと
・平均風速が8.0m/s以上であること
・気温が上昇すること
立春は毎年2月4日ごろ、春分は毎年3月21日ごろになりますね。
風向きは、西南西から東南東までの風向が該当します。
風速8.0m/sというのは、時速になおすと28.8km/hになります。
時速28キロっていったら、かなり速くて激しい風ですね。
ちなみに、全ての条件を満たさないと「春一番」とは認められません。
なので「春一番の観測なし」という年も、たまにあります。
長野県は吹かない?
実は春一番が発表されない地域というのもあります。
それは北海道、東北地方、長野県、山梨県、沖縄県の5つの地域です。
なんと、私の住んでいる長野県も春一番の発表がない地域でした!
北海道、東北地方、長野県に関しては、春一番のような暖かい風が吹いても、すぐに冬の気候に戻ってしまうため、春一番の条件を満たす風が吹いても発表を行わないようです。
山梨県は、気象台のある場所が盆地で強い風が吹かないため。
沖縄県は、日本海側に低気圧が発生しても強風にならないため、だそうです。
災害と事故に注意!
春一番が吹いたときは気温が上がるため、雪崩などの気象災害が起きやすくなります。
また強風により海が荒れるため、前述の漁師船の転覆のような海難事故の危険性も高まります。
東京では1978年に、春一番の強風により竜巻が発生したことがあります。
まとめ
長野県は春一番の発表がない地域ですが、別に春一番が吹かないわけではなく、3月になると暖かい風が吹く日が普通にあります。
なので発表なんかなくても、地元の人たちは勝手に「春一番が吹いた」って言っちゃってますね(笑)
というわけで今回は、春の訪れを告げる風「春一番」について解説させて頂きました。
それではまた~♪
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