麦に似ている雑草、その名もムギクサ!これって食べられるの?

植物, 自然

麦に似た雑草の画像

皆さん、この雑草を見たことありますか?
穀物の「麦」によく似ていますよね。
道端や空き地、公園など、どこにでも生えているので、多くの方が見たことがあると思います。

ウチの畑にも山ほど生えているのですが、それを見ていて先日ふと思ったんです。

「これだけ麦に似てたら、食べられるんじゃね?」

というわけで今回は、この麦に似ている雑草について調べてみました。

雑草の正体は「ムギクサ」!

ムギクサの画像

この麦に似ている雑草の正体は「ムギクサ」といいます。
まんま見た目通りの名前ですね(笑)

このムギクサは雑草ですが、イネ目イネ科オオムギ属に分類される、れっきとした麦の仲間でもあります。
どうりで大麦に似ているわけですね。

外見的には、ビールの原料に使われる「二条大麦」とよく似ているそうです。

実はヨーロッパ原産の外来生物で、日本には明治の初期頃に入ってきました。
現在では、ほぼ日本全国に分布しています。

ムギクサは食べられるの?

麦草の画像

調べてみたところ、どうやらムギクサには毒は無さそうな感じです。
(すみません、ここからは「多分」とか「恐らく」といった曖昧な表現が多くなります。)

国立環境研究所の進入生物データベースを見てみると、ムギクサの影響の欄のところに毒性の表記はありません。
(例えば毒草である「ドクニンジン」の影響の欄を見てみると、「全体に有毒成分」という表記があります。)

これなら食べられないことはなさそうです。

しかし、ムギクサの粒(種子)は非常に小さいため、食用には適さないとのこと。

う~む、だったらたくさん集めればいいんじゃないか?
せっかくこんなにたくさん生えているんだし。

ムギクサの種を剥いてみた

とりあえず試しにムギクサの種(?)の部分を剥いてみて、麦の粒を取り出してみることにしました。

ムギクサの小穂の画像

ムギクサの穂の中なら一粒取って、もみ殻(?)の部分を剥いていきます。
そして出てきたのがこれ。

ムギクサの葯の画像

何か緑色の細長いものが3つも出てきました。
麦の粒・・・ではないようです。

多分ですが、これは「葯(ヤク)」という部分じゃないでしょうか。
お米(稲)の場合だと、葯というのは花粉が入っている袋で、この葯の付け根にある子房という部分がお米になるはずです。

それとどうやら、穂の中には「両性の小穂」「雄性の小穂」というのがあるらしく、両性の小穂一つに対し、その両側に雄性が一つずつ付いているとのこと。

今剥いたのは位置的に見て雄性の小穂だったようなので、次は両性の小穂を剥いてみることにしましょう。
両性の小穂は雄性の小穂より少し小さいので、中身を傷つけないように慎重に剥いていくと・・・

あった!ありました!

多分これがムギクサの麦の粒じゃないでしょうか。

ムギクサの子房の画像

粒の上に少し枯れた葯が付いていたので、恐らくこれが子房が膨らんできたもの(麦の粒)だと思われます(全然違ってたらごめんなさい)。

確かにかなり小さいですね。
ちょっと、普通のお米(市販のあきたこまち)と比べてみましょう。

ムギクサとお米の画像

うわ~、やっぱり小さい!
これじゃ茶碗1杯分集めるだけでも、何時間かかるかわかりません。

さすがにこれを集めて食べるというのは、世界のチネラー有野さんでも無理なんじゃないでしょうか(笑)

・・・失礼。
ムギクサの麦の粒を取り出すのが、かなり神経を使う細かい作業だったので、思わず私の尊敬(?)する人物の名前が出てしまいました。

確かにこれでは誰も食べないわけです。
しかもムギクサの粒は小さすぎて、うまく炊けないらしい。

残念ですが、食べるのは無理そうですね。
今回は諦めることにします。
ではでは~。

植物, 自然

Posted by なおじ