失業保険がバイトで減額される!?受給中のアルバイトについて!

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皆さん、こんにちは。
長野県で田舎暮らしをしている「なおじ」と申します。

私は以前、雇用保険を受給していたことがあり、なんと半年間で約100万円を受け取ることができました。
結構すごいでしょ(笑)。

そんな100万円受給した男「なおじ」が、雇用保険について解説している本シリーズ。
第11回目となる今回は、雇用保険の基本手当受給中の「アルバイト」について解説したいと思います。

雇用保険では、基本手当受給中の就労に関して、非常に細かい取り決めがあります。
詳しく見ていきましょう。

雇用保険の受給中はアルバイトしてもいいの?

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そもそも雇用保険の受給中にアルバイトをしてもいいのでしょうか?

実は雇用保険では、受給中における「就労」が認められています。
つまり、アルバイトをしてもOKです。

ただし、一つだけ注意点があります。
「待機期間」の7日間だけは、就労を行うことができません。

厳密にいうと、待機期間中の就労自体は禁止されてはいません。
しかし、待機期間に就労を行ってしまうと、受給者にとってちょっと損な部分があるんです。

待機期間にアルバイトをするとどうなるの?

雇用保険の受給手続きを行うと、その日から7日間の「待機期間」に入ります。

この「待機期間」は、受給希望者が本当に失業しているかを、ハローワーク側で確認する期間でもあります。
このため、必ず「失業状態」で7日間を過ごす必要があります。

もし「待機期間」に就労を行ってしまうと、その日については「失業状態」とは認められず、その分「待機期間」が延長されてしまいます。

待機期間が終わらないと、基本手当は発生しません。
つまり、基本手当の支給開始が遅れてしまうわけです。

このため、「待機期間」の7日間だけは、アルバイトなどの就労を行わないようにしましょう。

「待機期間」さえ終われば、あとは基本手当の受給中であっても、給付制限の期間中であっても、就労を行うことができます。
特に「給付制限」の3ヶ月間は、まだ基本手当が発生しないので、アルバイトなどで収入を確保するのがおすすめです。

アルバイトをすると基本手当が減額される?

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雇用保険では、基本手当の受給中に労働所得があった場合、「失業認定申告書」に労働時間や収入額などを記入して、ハローワークに申告する必要があります。

この場合、1日の労働時間や収入額によって、基本手当が「先送り」されたり、「減額」「無支給」になることがあります。

ただし、あくまで「労働所得」が発生した場合なので、投資などの「資産運用」や、「宝くじの当選」などで収入が発生した場合は、申告の必要はありません。

また、「給付制限」の3ヶ月間は、まだ基本手当が発生していないので、この先送り・無支給・減額は適用されません。
安心して働いてください。

それでは詳しく見ていきましょう。

1日4時間以上働いた場合

雇用保険の受給者には、「失業状態」で過ごした1日ごとに「基本手当」が発生します。

しかし、雇用保険の基本手当の受給中に、1日4時間以上の労働をした場合、その日については「基本手当」は発生しません。
これはつまり、4時間以上働いた日は「失業状態」とは見なされない、というわけですね。

この場合、受給者の支給残日数は消費されず、働いた日数分の受け取りが先送りになります。
先送りになるだけなので、次回以降の認定日に改めて受け取ることができ、トータルで受け取ることができる金額に損はありません。

ただし、給付が発生する日が後ろにずれてしまうわけですから、「受給期間」には気を付けましょう。
「受給期間」というは、基本手当の受け取り期限(タイムリミット)のことです。

原則として、基本手当の受給期間は「退職の翌日から1年間」となっています。
これを過ぎてしまうと、支給残日数が残っていても、給付を受け取ることができないので注意して下さい。

労働時間が1日4時間未満の場合

雇用保険の基本手当の受給中に、1日4時間未満の労働をした場合、収入額によって給付が「減額」「無支給」になることがあります。

労働収入があった場合の基本手当の支給額は、次のように決まります。

①基本手当日額+労働収入日額が、離職時賃金日額×0.8以下の場合・・・全額支給

②基本手当日額+労働収入日額が、離職時賃金日額×0.8を超える場合・・・差額分が減額されて支給

③労働収入日額が、離職時賃金日額×0.8を超える場合・・・支給無し

せっかくアルバイトをして収入を得ても、その分給付が減額されては本末転倒です。
もし受給中にアルバイトをするなら、なるべく1日4時間以上働くようにしましょう。

どうしても1日4時間未満のアルバイトをする必要がある場合は、きちんと計算して、稼ぎ過ぎてしまわないように気をつけてください。

アルバイトでも就職したと判断されることがある!

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例えアルバイトであっても、雇用保険の加入条件を満たしていまうと、「就職した」と見なされることがあります。
この場合、再就職が決まったと判断されたわけですから、雇用保険の基本手当の支給は終了になります。

ハローワークが就職と判断する基準は次の2点です。

・1週間の所定労働時間が20時間以上である場合
・31日以上の雇用が見込まれる場合

この両方を満たした場合、アルバイトであっても再就職したと判断され、基本手当ての支給は終了になります。
基本手当を受給し続けたい場合は、バイト先に週20時間以内でシフトを組んでくれるよう、お願いしておきましょう。

受給中のアルバイトは全て申告する義務がある!

アルバイトの申告

基本手当の受給中にアルバイトなどの就労を行った場合、「失業認定申告書」に労働時間や収入額などを記入して、ハローワークに申告する義務があります。

この「失業認定申告書」を認定日に提出すると、労働収入があったそれぞれの日に関して、先送り・全支給・減額・無支給などの計算が行われ、計算後の金額があなたの口座に振り込まれます。

もしこのとき、減額や無支給になるからといって、労働時間や収入額を偽って記入すると、「不正受給」と見なされ非常に重い処分が下されます。

不正受給が発覚すると、基本手当はの支給は即座に停止され、受給者はその受給資格を失います。
さらに、不正に受給した金額分の「返還命令」と、その金額の2倍の額の「納付命令」が下されます。

「返還命令」と「納付命令」で、不正受給した金額の3倍を納めることになるので、この処分は俗に「3倍返し」と呼ばれています。

虚偽の申告は必ずにバレます。
認定日には事実を正確に申告するようにしましょう。

おわりに

というわけで今回は、雇用保険の基本手当受給中の就労について解説させて頂きました。

もし、受給中にアルバイトをするなら、「1日4時間以上、週20時間未満」が個人的にはおすすめです。
これなら支給が減額されることもなく、就職と見なされることもありません。

ぜひ参考にしてみてください。