クマバチのホバリングはオスだけの行動 実は威嚇ではなかった!
5月に入ってから、畑で「クマバチ」が飛ぶようになりました。
普通のハチより体が大きくて、非常に怖いです。
いつ刺されるかと思うと不安で、全く農作業に集中できません。
人間の近くでホバリングする!
特に怖いのが、畑で作業している私の近くでずっと「ホバリング」していることです。
「ホバリング」というのは、空中で停止飛行することですね。
ラジコンヘリコプターの「ドローン」が、空中でピタッと止まっているのを見たことありませんか?
あれが「ホバリング」です。
クマバチの場合、私から大体2メートル位の距離でホバリングしています。
そしてそのうちに近づいてきて、私の頭の近くを横切ります。
「ブーン」という大きな羽音をたてて飛ぶのですが、これが非常に怖くてしかも耳障りです。
近距離でこの音が聞こえると、思わず反射的に首をすくめてしまうのですが、このせいで何度も首の筋肉をつってしまいました。
自分より明らかに大型の生物(人間)がいるというのに、なぜか一向に立ち退こうとはしません。
自分のナワバリだということを主張しているのでしょうか?
クマバチの動きを見ていると、他の虫たちが畑に入ってきたときに、すごいスピードで飛んでいって追い払っています。
そして他の虫を畑の外まで追い払うと、必ず畑の中に戻ってきてまたホバリングを始めます。
どうやら自分のナワバリと思っているのは間違いなさそうです。
とすると、私の近くでホバリングするのは、やはり自分のナワバリに入ってきた侵入者に対する「威嚇」なのでしょうか?
威嚇を無視し続けて攻撃されるのはさすがにイヤなので、クマバチの習性について調べてみることにしました。
クマバチのホバリングは威嚇ではない!
調べてみると、クマバチのホバリングは「威嚇」などの敵対的行動ではないようです。
クマバチのオスは春になると、交尾のためナワバリ内をホバリングしてメスが来るのを待ちます。
この際、ナワバリに近づくものを全て追跡し、メスであるかどうか確認する習性があります。
つまり他の虫を追いかけていたのは、メスかどうか確認していたというわけですね。
この「近づいて(追跡して)メスかどうか確認する習性」は、特に「飛行するもの」や「動くもの」に対して行われます。
私も農作業で動いていたので、頭の近くまで飛んできていたのは、メスかどうか確認されていたのでしょうか?
ってか、明らかに違うだろ(笑)
ハチじゃないし、メスでもないし。
針があるのはメスだけ!オスは刺さない!
さらに調べてみると、クマバチのオスはそもそも針を持たないため刺すことはないそうです。
針があるのはメスだけで、刺されたとしてもクマバチの毒性は低く、重症になることは少ないとのこと。
そのメスも、掴んだり巣穴を攻撃したりしない限り、刺してはこないそうです。
そもそもクマバチは、攻撃性が無く、温厚な性格をしているとのこと。
体が大きく羽音が恐怖心をあおるため、獰猛そうなイメージが定着してしまっていますが、実際は非常に穏やかな性格をしています。
ホバリングするのはオスだけ!
クマバチが実は温厚な性格をしていて、針が持つのはメスだけというのはわかりました。
しかし、メスは刺してくる可能性がある以上、オスとメスの見分けが付かないことには、こちらも安心できません。
クマバチの中で最も一般的な「キムネクマバチ」のオスとメスの違いを調べてみると、外見上の一番の違いは「顔」のようです。
クマバチのオスの方は、複眼(目)の形が丸っこくて、顔の真ん中に黄色い(やや白っぽい)三角形のマークがあります。
対してメスの方は、複眼の形がやや鋭くて、顔に黄色い部分はなく真っ黒です。
さあ、これがわかればもう安心です!
・・・とはいかないですよね(笑)
飛び回っているクマバチの顔なんて、ハッキリ見ることはできません。
もっと簡単な、別の見分け方が必要です。
そこで思い出して頂きたいのが、例の「ホバリング」です。
ホバリングはオスがメスを待つために行う行動です。
つまり、ホバリングしているクマバチはオスということです!
クマバチのオスは針を持たないので刺してくることはありません。
これならホバリングが確認できた時点で、安全であると判断できます。
まとめ
うちの畑にいたクマバチは、ずっと私の近くでホバリングしていたので、これは間違いなくオスでしょう。
針を持たないオスである以上、刺される危険性は無いので、これでようやく安心して農作業ができそうです。
皆さんもクマバチを見かけたら、まずは「ホバリング」しているか確認してみて下さい。
ホバリングしていたらそれはオスなので、刺される心配はありません。
参考にしてみて下さい。
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