つくしの食べ方 下処理はアク抜きとはかま取りがポイント!
前回、つくしのおひたし作りに挑戦してみました。
その中で、つくしを食べるには「はかま取り」や「アク抜き」などの、下処理が必要であることをご紹介させて頂きました。
今回は、このつくしの下処理や食べ方について、もう少し詳しく解説したいと思います。
つくしの下処理
つくしを料理する際は、「はかま取り」と「アク抜き」の2つの下処理が必要になります。
順番に見ていきましょう。
はかま取り
つくしの茎に一定間隔で付いているギザギザのものを「はかま」といいます。
このはかまの部分は硬くて食べられないため、下処理の段階で取り除く必要があります。
爪を使って剥がすようにしながら、横に回すようにして取り除きます。
これをやるとしばらくの間、爪が黒くなってしまいますが、そこは諦めましょう(笑)
ちなみに、はかまは下に引っ張ってしまうと、こんな感じでつくしの茎ごと裂けてしまいます。
食べる部分が少なくなってしまうので、それが嫌な人は横に回すようにして取りましょう。
はかまを取り除けば、あとは穂先から茎まで全部食べられます。
アク抜き
つくしをアク抜きするときは、お湯で湯がいてアク抜きします。
たっぷりのお湯で数分間しっかり湯がいて、つくしをざるにあけたら、アク抜きに使ったお湯は必ず捨てましょう。
灰や重曹などを使って、入念にアク抜きしてもOKです。
その辺はお好みで。
ちなみに、前回私がおひたしを作ったときは、ただのお湯で湯がいてアク抜きしました。
塩も重曹も使いませんでしたが、食後も翌日以降も体調に変化はありませんでした。
一応、私の体で人体実験済みなので、アク抜きはただのお湯でも大丈夫です(笑)。
つくしのアク抜きはなぜ必要?
つくしには「チアミナーゼ」という成分が含まれています。
「チアミナーゼ」は、ビタミンB1を破壊(分解)する性質を持つため、大量に摂取すると「チアミン欠乏(ビタミンB1欠乏)」を引き起こしてしまいます。
この「チアミン欠乏」は、「脚気(かっけ)」を引き起こす原因となります。
「脚気」は、末梢神経障害や心不全を引き起こしてしまう、非常に危険な症状です。
このためつくしを食べる際は、必ずアク抜きをする必要があります。
また、大量摂取や長期摂取も絶対にしないよう注意が必要です。
つくしのアク抜きはお湯でよく茹でるだけでOKですが、この茹で汁は料理に利用せず、必ず捨てるようにしましょう。
健康への影響が気になる方は、二度茹でしたり灰や重曹を使ってアク抜きするのがおすすめです。
つくしはシダ植物
ちなみに、つくし(スギナ)は「シダ植物」に属します。
「シダ植物」、理科の授業で習いましたね。
種子ではなく、胞子で増える植物のことです。
(よく、つくしから出る緑色の粉を「花粉」と言っている人がいますが、あれは正確には「胞子」です。)
多くのシダ植物は、この「チアミナーゼ」を含んでいます。
ワラビやぜんまいなどのシダ植物を料理するときを思い出してみて下さい。
必ずアク抜きしていますよね。
あれはつくしと同じように、ワラビやぜんまいも「チアミナーゼ」を含んでいるからなんです。
つくしのおすすめ料理とレシピ
つくしの基本的な下処理の仕方がわかったところで、ここからはつくしを使ったおすすめ料理と、そのレシピをご紹介したいと思います。
つくしのおひたし
まずは基本中の基本、つくしのおひたしです。
といっても本当に簡単で、ただつくしを茹でるだけ。
②沸騰したお湯でつくしを湯がいてアク抜きし、ざるにあけて水洗い
③醤油:みりん:和風だし(顆粒)=1:1:8の割合で混ぜて漬け汁を作る
④タッパーに③の漬け汁と水気を切ったつくしを入れて漬け込んで、味が馴染んだらできあがり
前回私がおひたしを作ったときは、アク抜きの後にさらにもう一度茹でています。
健康への影響が気になる方は、二度茹ですると良いでしょう。
③の漬け汁は、鍋やレンジで温めてみりんのアルコールを飛ばしてもOKです。
つくしの卵とじ
②沸騰したお湯でつくしを湯がいてアク抜きし、ざるにあけて水洗い
③フライパンに、つくしと麺つゆ・砂糖・みりんを入れて、ひと煮立ちさせたら溶き卵を回し入れる
④卵が半熟くらいに固まれば完成!
黄色と茶色の地味な色合いなので、彩りに刻んだ万能ネギを散らすのがおすすめ。
つくしの天ぷら
②つくしを水にさらしてアク抜き(※水を替えて何度も行うこと)
③天ぷら粉を水で溶く
④つくしに③を付けて、160℃に熱した油で揚げれば完成
天ぷらの場合は、つくしのシャキシャキとした食感を残すために茹でずにアク抜きします。
茹でるよりもアク抜きの効果が弱いので、水を替えて何度も行いましょう。
もし、あまり食感を気にしないのであれば、しっかり茹でてアク抜きするのがおすすめです。
というわけで今回は、つくしの下処理の方法やおすすめの食べ方についてご紹介させて頂きました。
それではまた~。
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