退職時期のベストはいつ?仕事を辞める時はどんな手続きをする?
皆さん、こんにちは。
長野県で田舎暮らしをしている「なおじ」と申します。
私は以前、雇用保険を受給していたことがあり、合計で約100万円ほど受け取ることができました。
結構すごいでしょ(笑)。
そんな100万円受給した男、私「なおじ」が、雇用保険について解説している本シリーズ。
第7回目となる今回は、「退職のタイミング」や「退職の前後で行う手続き」などについて解説したいと思います。
退職のお得なタイミング!
仕事を辞めることを決めたとき、注意しなければならないのが「退職のタイミング」です。
この「退職のタイミング」を間違えると、退職後に金銭面で損をしてしまう可能性があります。
そこでまずは、退職のお得なタイミング・時期について、詳しく見ていくことにしましょう。
退職金の条件を満たしてから退職!
退職の際、まず考えるべきことは、「退職金」がもらえるかどうかです。
退職金の受け取りには、企業ごとに定められた「最低勤続年数」が必要になります。
例えば、最低勤続年数を「3年以上」としている企業があるとしましょう。
そして、この企業に2年と9ヶ月勤めている人がいるとします。
この人の場合、あと3ヵ月勤務してから辞めるのがベストなタイミングといえるでしょう。
ちなみに、「退職金」という制度には法的な縛りがなく、支払われるかどうかは会社によって異なります。
なので、自分が勤める会社は退職金が出るかどうか、出るとしたら勤続何年から出るのかなど、退職前に就業規則をよく確認しておきましょう。
雇用保険の受給資格を満たしてから退職!
退職後、すぐには就職せず雇用保険を受給する予定の方は、退職前に雇用保険の「受給資格」を満たしているか確認しましょう。
雇用保険の受給資格は、失業者の「退職理由」によって次のように定められています。
◆退職理由が「自己都合」の場合、退職前の2年間で12ヶ月以上の雇用期間があれば受給資格が得られる
この場合も、受給資格を満たすまで勤務してから辞めるのがベストといえるでしょう。
3月退職で健康保険料がお得になる!
退職後すぐに再就職する予定がない方であれば、退職のタイミング次第で翌年の健康保険料を安くすることができます。
健康保険料は、前年の4月、5月、6月の給与所得を元に計算されています。
つまり、4、5、6月の給与所得が少なくなれば、翌年に納める健康保険料を安くすることができるわけです。
このため、4月以降に給与所得が発生しないよう、3月末までに退職するのがおすすめです。
3月は年度の区切りで、人の入れ替わりも多いので、退職には自然なタイミングといえるでしょう。
ボーナスを受け取ってから退職しよう!
職場からボーナスが出ている場合は、きっちりボーナスを受け取ってから退職しましょう。
例えば、冬のボーナスであれば大抵12月に出るので、受け取り後の1~3月に退職するのがおすすめです。
この場合、3月末までに辞めることができれば、翌年の健康保険料も安くできるので、より一層お得です。
ただし、ボーナスの査定前に退職の希望を伝えてしまうと、ボーナス査定に影響が出てしまう可能性があります。
このため、職場に退職希望を伝えるのは、ボーナスが振り込まれた後にしましょう。
退職前にしておくこと
退職をお得なものにするためには、退職前から計画的に動く必要があります。
というわけで、ここからは退職前にしておくべきことを見ていきましょう。
離職票の申請
退職後、すぐに就職せず雇用保険を受給する予定の方は、必ず退職前に職場に「離職票」を申請しておきましょう。
「離職票」は職場で発行してもらう書類で、退職後に行う「雇用保険の受給手続き」で必要になります。
雇用保険の基本手当には、「受給期間」という受け取りの期限(タイムリミット)が設けられています。
このため、最初の受給手続きが遅れてしまうと、受給額の面で損をしてしまう可能性があります。
退職後の手続きをスムーズに行うためにも、あらかじめ在職中に離職票を申請しておくようにしましょう。
退職前の半年間は休まない!
退職後すぐに就職せず、雇用保険を受給する予定の方は、退職前の半年間は仕事を休まないようにしましょう。
雇用保険の支給額は、離職直前の6ヶ月間に支払われた給料の合計によって計算されます。
このため、退職前の6ヶ月間はなるべく休まずたくさん稼いでおくことで、雇用保険の支給額を増やすことができます。
退職前にいっぱい稼いでおけば、失業中の蓄えもできるので一石二鳥ですね。
ちなみに、「休まないように」とは書きましたが、「有給」なら給料が発生するので休んでも大丈夫です。
まだ有給が残っている方は、退職前にきっちり全て消化しちゃいましょう。
クレジットカードを作っておく
これは雇用保険とは直接関係はありませんが、もし退職後にクレジットカードが必要になる場合は、必ず退職前に作っておくようにしましょう。
退職して失業状態になってしまうと、クレジットカードの審査に通るのが難しくなります。
これと同様に、失業中はローンを組むのも難しくなります。
ただ、これから失業して収入がなくなるタイミングでローンを組むという「勇者」はあまりいないとは思いますが(笑)。
退職後の手続き
次は、退職後に行う手続きについて見ていきましょう。
退職して「失業状態」になると、雇用保険を受給できたり、各種保険料が免除・軽減されたりなど、色々とお得な制度が利用できるようになります。
退職をお得なものにするためにも、退職後は速やかにこれらの手続きを行う必要があります。
雇用保険の受給手続き
雇用保険を受給する予定で退職した方は、退職後すぐに「雇用保険の受給手続き」を行いましょう。
雇用保険の加入者は、失業後にハローワークで手続きを行うことで、一定期間給付金を受給することができます。
「雇用保険の受給手続き」については、↓こちらの記事で解説しています。
手続きの際の持ち物や必要書類などについても詳しく説明しているので、参考にしてみてください。
年金保険料の免除
退職して失業状態になると、国民年金保険料の免除を申請することができます。
失業に関わる手続きになりますが、ハローワークではなく、各市区町村役場の年金窓口で手続きを行います。
国民年金保険料の免除では、前年の所得に応じて、全額免除、3/4免除、半額免除、1/4免除のいずれかが適用されます。
失業中の年金免除については、↓こちらの記事で詳しく解説しています。
健康保険料の軽減
失業して雇用保険の受給者になると、国民健康保険の保険料を約3割軽減することができます。
失業に関わる手続きになりますが、こちらもハローワークではなく、各市区町村役場の健康保険窓口で手続きを行います。
この健康保険料の軽減手続きには、「雇用保険受給資格者証」という書類が必要になります。
雇用保険受給資格者証は、雇用保険の受給手続きを終えて、「雇用保険説明会」に出席した時に受け取れます。
失業中の健康保険料の軽減については、↓こちらの記事で詳しく解説しています。
おわりに
というわけで今回は退職のタイミングと、退職の前後ですべきことについてご紹介させて頂きました。
退職して失業状態になると、各種保険料について、免除や軽減などの措置を受けることができます。
次回はこの「国民年金保険料の納付免除」や「国民健康保険料の軽減」について解説したいと思います。
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