田舎に移住して農業で儲かるためにはJA以外の販路を開拓するべし!
「田舎に移住して農業を始めたけれど、苦労のわりに全然儲からない。」
田舎暮らしをしていると、しばしばこのような意見を耳にすることがあります。
実は、農業できちんと利益を出すためには、農家自身が売り方を工夫する必要があるのです。
そこで今回は、農業で利益を出していくための「販路開拓」について解説したいと思います。
JA(農協)の買取価格は安い!
農家が収穫した作物は、地元のJA(農協)に買い取ってもらうのが一般的です。
出荷さえしてしまえば、販売に関してはJAが請け負ってくれるので、農家としては非常に効率的で便利です。
しかも、JAは「全量買取」なので、豊作で大量に収穫できてしまった時でも、全ての作物を引き取ってくれます。
このようなメリットから、現在も多くの農家がJAを利用しています。
ですがJAにもデメリットがあります。
それは「買取価格が安い」ことです。
JAは大量の作物でも買い取ってくれるありがたいシステムなのですが、その分買取価格は安く設定されています。
(高額買取で全量買取してたらJAが潰れちゃいますからね)
手数料やダンボール代といった諸費用も引かれてしまうため、正直言ってあまり利益になりません。
また、JAは規格にさえ合っていれば全て買い取ってくれるシステムなので、農家のこだわりがほとんど価格に反映されません。
こだわって作った高品質の野菜であっても、大量生産の野菜と同じ買取価格になってしまいます。
冒頭の「農家は儲からない」という意見には、こういった事情があるわけです。
自分で販路を開拓しよう!
農業で生計を立てるためには、JA以外の利益が出る販路を自分で開拓する必要があります。
しかし、農家は農業のプロではあっても、マーケティングのプロではありません。
このため、多くの農家は有効な販路を開くことができず、JA依存の体質から抜け出せずにいるのが現状です。
そこで今回は、農作物の販路開拓の具体的な例を、いくつかご紹介したいと思います。
インターネット販売
農作物の販路拡大で、一番最初に思い浮かぶのが「ネット販売」でしょう。
ネット販売なら自分で値段を決めることができるので、こだわって作った農作物も納得の価格で売ることができます。
最近では通販サイトの作成サービスや、ネット通販の代行サービスなども増え、個人農家によるネット通販もよく見かけるようになりました。
また、自分の通販サイトを持たなくても、ヤフオクやメルカリ、楽天市場などへの出品することでもネット販売は可能です。
ただしネット販売には、送料が高くなってしまうというデメリットがあります。
個人運営のネット通販では、「ゆうパック」や「クロネコヤマトの宅急便」など、運送業者のサービスをを利用して商品を発送する必要があります。
しかし、野菜などの農作物は水分を含んでいて重く、かさばる形の物も多いため、どうしても送料が高くなってしまいます。
このような理由から、「送料が高くても欲しい」と思ってもらえるような、こだわって作った農作物の方が、ネット販売には向いているといえるでしょう。
飲食店
レストランなどの飲食店と、直接取引するのも有効な手段です。
飲食店は食材に対するこだわりも強いので、農作物の品質に見合った価格で取引してくれます。
デメリットは、自分で飲食店に出向いて、作物の売り込み・営業をしなければならない点でしょうか。
しかし最近では、ネット上で農家と飲食店を繋ぐマッチングサービスなども始まっています。
営業や売り込みが得意でない場合は、こういったサービスを利用するのもおすすめです。
直売所
スーパーや道の駅などにある直売所を利用するのも一つの手です。
直売所も自分で値段を決められるので、納得できる価格で売ることができます。
ただしこの場合、直売所の販売スペースを利用させてもらうわけですから、売り上げに対して手数料が掛かってきます。
15~20%ほどの手数料が引かれる所が多いでしょうか。
実は、直売所にはJAが運営している所もあります。
このJAの直売所は、売れ残った野菜は毎日引き取りに行く必要があるのですが、手数料が10~15%と非常に安く、利益が出しやすいのでおすすめです。
まとめ
というわけで今回は、農作物の販路についてご紹介させて頂きました。
ちょっとJA批判っぽい記事になってしまいましたが、決してJAを悪く言うつもりはありません。
JAは農業を営む者にとって、欠かすことのできない大切な存在です。
規格にさえ合っていれば買い取ってくれるJAの存在は、農家の収入を安定させてくれますし、豊作過ぎて困ったときなどには、JAの全量買取は非常に大きな助けになってくれます。
農業で利益を出していくためには、JAとそれ以外の販路の、メリットとデメリットを理解した上で、農作物にとって最適な販路を選択することが重要になる、というお話でした。
それではまた~♪
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