紫陽花の色の違い!あじさいの色の変化はなぜ起こる?
6月に入って、紫陽花(あじさい)がきれいな花を咲かせるようになりましたね。
じめじめと気が滅入る梅雨のシーズンに、ひと時の清涼感を与えてくれます♪
さてこの紫陽花ですが、青色や赤色、紫色など、様々な色の花を咲かせますよね。
同じ紫陽花で、なぜこんなにも花の色が違うのでしょうか?
そこで今回は、この「紫陽花の色の違い」について調べてみました。
紫陽花の色の違いの理由は?
紫陽花の花の色は、土壌の酸度(ph)で決まります。
これは割と有名ですよね。
もうちょっと詳しくいうと、紫陽花の花は酸性土壌だと「青色」に、中性やアルカリ性の土壌だと「赤色」になります。
(弱酸性だと、その中間の「紫色」になります。)
ではなぜ、このような色の変化が起こるのでしょうか?
実は、そこには金属の「アルミニウム」が関係していました。
アルミニウムで色が変わる?
紫陽花の花には「アントシアニン」という色素が含まれていて、これが花の色を決定しています。
「アントシアニン」といえば、ブドウやブルーベリーなどに含まれている成分ですよね。
目に良い成分としても有名です。
この「アントシアニン」はイチゴやリンゴにも含まれる成分で、赤色や紫色を発色する色素成分になります。
このため紫陽花の花は本来、「赤色」を発色するのが普通なんです。
確かに紫陽花の中には、赤色や赤紫色の花を咲かせているものも多いですよね。
しかし紫陽花といえばやはり、鮮やかな「青色」の花をイメージする人も多いはず。
本来は赤色の紫陽花が、青色の花を咲かせるのはなぜでしょう?
この青色の花を咲かせる理由こそが、金属の「アルミニウム」なんです。
実は、自然の土には元々、微量の「アルミニウム」が含まれています。
土壌のph(ペーハー)が酸性になると、このアルミニウムが溶かされて、吸収されやすい状態になります。
土に溶け出したアルミニウムが根から吸収されると、紫陽花の花に含まれる色素成分「アントシアニン」と結合します。
アントシアニンは、アルミニウムと結合すると、本来の赤色ではなく鮮やかな「青色」を発色する性質があります。
このため、酸性の土壌に植えられた紫陽花は、「青色」の花を咲かせるわけです。
逆に、中性やアルカリ性の土壌の場合は、アルミニウムが溶けないため、根から吸収されにくく、赤色の花を咲かせるというわけですね。
紫陽花に青色の花を咲かせるには?
紫陽花を育てる場合、土の酸度を調整することで、花の色をコントロールすることができます。
紫陽花に青色の花を咲かせたい場合は、土壌のphを「酸性」に傾ける必要があります。
土壌のphを酸性に傾けるには、土に「ピートモス」や「鹿沼土」を加えるのがおすすめです。
ただ、日本の土地は基本的に酸性土壌が多いので、青色を咲かせたい場合はあまり気にする必要はないかもしれません。
紫陽花に赤色の花を咲かせるには?
紫陽花に赤色の花を咲かせたい場合は、土壌のphを「アルカリ性」に傾ける必要があります。
土壌をアルカリ性に傾けるには、土に「苦土石灰」を加えるのがおすすめです。
農業でも、一度作物を育てた土壌は酸性に傾くので、毎年石灰を撒いて酸度を中和します。
「苦土石灰」は、ホームセンターの園芸コーナーなどで簡単に手に入りますよ。
おわりに
というわけで今回は「紫陽花の色の違い」について解説させていただきました。
これからの季節、様々な場所で紫陽花を楽しむことができます。
梅雨だからと引きこもらずに、きれいな紫陽花を見にお出かけしてみてはいかがでしょうか。
ではでは~。
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