重曹とクエン酸の違い それぞれの得意な汚れで使い分けよう!
「重曹」と「クエン酸」は、どちらもお料理にもお掃除にも使うことができて、非常に便利な存在ですね。
どちらも人体に無害なので、ご家庭でも安心して使うことができます。
さて、このよう共通点の多い「重曹」と「クエン酸」ですが、この2つの違いってわかりますか?
もしお料理に使うのであれば、使用目的も使用方法も全く違うので問題ないでしょう。
しかし、お掃除で使う場合は、両者の違いをあまり意識していないという方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、この「重曹」と「クエン酸」の違いについて調べてみたので、ブログにまとめておこうと思います。
重曹とクエン酸の違い
重曹の正式名称は「炭酸水素ナトリウム」。
実は、パンを作るときに使う「ベーキングパウダー」の主成分も、この炭酸水素ナトリウム(重曹)です。
一方、クエン酸は柑橘類や梅干しなどに含まれる「酸味成分」です。
疲労回復効果があることでも有名ですね。
この重曹とクエン酸ですが、お掃除で使う際の最大の違いは、水に溶かしたときの性質です。
水に溶かしたとき、重曹は「アルカリ性」、クエン酸は「酸性」の性質を持ちます。
つまりこの2つは、全く逆の性質を持つわけです。
得意な汚れが違う!
この逆の性質によって、重曹とクエン酸をお掃除で使う場合、それぞれが得意とする汚れの種類も違ってきます。
というのも、汚れを落とすには、汚れとは逆の性質を持つ物質を使って「中和」させることが重要だからです。
重曹は水に溶かしたときアルカリ性の性質を持つので、その逆の酸性の汚れを落とすのが得意です。
一方、クエン酸は水に溶かしたとき酸性の性質を持つので、その逆のアルカリ性の汚れを落とすのが得意です。
ただ、「酸性の汚れ」「アルカリ性の汚れ」といわれても、よくわからないですよね。
ここからは、それぞれが得意とする汚れの具体的な例を見ていきましょう。
重曹で落とせる汚れは?
重曹は水に溶かしたときアルカリ性の性質を持つので、その逆の酸性の性質を持つ汚れに対して有効です。
家庭で発生する酸性の汚れには、次のようなものがあります。
・食べこぼし
・皮脂
・垢
・血液
この例を見てみると、重曹は主に油やタンパク質などを含んだ汚れを落とすことを得意としていることがわかります。
つまり重曹は、人間や動物由来の汚れに対して使うのが効果的というわけです。
クエン酸で落とせる汚れは?
クエン酸は水に溶かしたとき酸性の性質を持つので、その逆のアルカリ性の性質を持つ汚れに対して有効です。
家庭で発生するアルカリ性の汚れには、次のようなものがあります。
・電気ポットの白い結晶
・石けんカス
・トイレの尿汚れ・尿石
お風呂場の鏡やキッチンのシンクなどに付く「水あか」、そして電気ポットの内側に付く「白い結晶」。
これらは水道水に含まれるカルシウムなどのミネラル成分が結晶化して沈着したものです。
また、お風呂場や洗面所などにできる「石けんカス」も、石けんと水道水のカルシウムが結合してできたものです。
酸性の液体にはカルシウムを溶かす効果があるため、このような水回りのカルシウム系の汚れにはクエン酸が有効です。
さらに、トイレに沈着した尿汚れや尿石ですが、実はこちらも尿に含まれるカルシウムが固まってできたものになります。
このため、カルシウムを溶かすことができるクエン酸を使ったお掃除が有効です。
まとめ
というわけで今回は、重曹とクエン酸の違いについて解説させて頂きました。
重曹とクエン酸をお掃除で使うときは、水に溶けたときの性質の違いを理解し、それぞれが得意とする汚れに対して使うことが重要です。
例えば、アルカリ性の汚れである水あかに対してアルカリ性の重曹を使ってしまうと、全く中和されず汚れも落ちません。
重曹とクエン酸を使ったお掃除のポイントは、逆の性質を持つ物質を使って「汚れを中和する」ことです。
皆さんもぜひ、お掃除のときに試してみてください。
それではまた~。
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